エリア情報

大浦天主堂は、1865年（元治2年）に建立された日本最古の現存するキリスト教建築物で、正式名は「日本二十六聖殉教者堂」といいます。その名のとおり日本二十六聖人に捧げられた教会堂で、殉教地である長崎市西坂に向けて建てられています。 大浦天主堂は、迫害に耐えながら信仰を守り抜いた「潜伏キリシタン」が訪れ信仰を告白したことにより、世界の宗教史上に類を見ない「信徒発見」の舞台として知られています。 1933年には国宝に指定され、2018年にはユネスコの世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産のひとつに認定されています。

ANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒルから徒歩約3分のグラバー園は、スコットランドの貿易商人 トーマス･グラバーをはじめ、フレデリック･リンガー、ウィリアム･オルトらの旧邸が残された南山手の居留地エリアに、明治中期に長崎市内に建てられた６棟の洋風建築が移築復元され、計９棟の伝統的建造物を見ることができます。 旧グラバー住宅、旧オルト住宅、旧リンガー住宅は、150年以上この地に建ち続け、国指定重要文化財に指定されており、特に旧グラバー住宅は世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産にも登録されています。

長崎原爆資料館は、1945年8月9日に起きた原爆投下を忘れないための重要な施設です。この資料館では被爆の惨状をはじめ原爆が投下されるに至った経過、被爆から現在までの長崎の復興の様子、核兵器開発の歴史、そして核兵器のない平和希求までがストーリーを持たせわかりやすく展示されています。写真や遺品、被爆者の証言などからなる展示によって、原爆による被害を理解できるとともに、平和の重要性や核兵器廃絶の必要性を強調し、希望と復興のメッセージを伝えています。この資料館を訪れる度に、長崎の復興と平和への決意を深く感じることができます。

平和公園は1945年8月9日に投下された原子爆弾落下中心地とその北側の丘陵を含めた地域に、原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を祈って1955年に開設されました。長崎出身の彫刻家・北村西望氏によってつくられた平和記念像は、高さ約10メートル、重さ約30トンの青銅製で、空を指さす右手は原爆を示し、体の横に伸ばした左手は平和を示しています。 またこの場所は、毎年8月9日の平和記念式典が行われる場所でもあり、未来への希望と平和のメッセージを伝える場所でもあります。