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香港の観光情報
東洋と西洋という全く異なる文化が出会う場所として、多様な価値観を受け入れてきた国際的な大都市香港には、発達した交通網、活気あふれる商業エリア、世界各国の人々が行き交う街並みといった喧噪にあふれた一面もあれば、ビクトリアピークのケーブルカー、レパルスベイの海、離島の漁港の風景といった静かでのんびりとした一面もあります。ショッピングとグルメ、娯楽施設と自由港、トレンドと伝統が交錯するこの地は、長年にわたって中国と西洋の文化が共存してきたことから、「東方の真珠」と呼ばれています。アジアと西洋の要素が混在した都市ならではの魅力を体感することは、香港における観光の醍醐味であるといえます。
海と陸を繋ぐ東洋の自由港
香港は、地理的に九龍、香港島、新界(離島を含みます)の3つの地区に分けられます。ビクトリアハーバーを隔てて向かい合っている九龍と香港島は、香港全体に占める面積こそ小さいものの、香港で最もにぎやかな地区です。
さらに、この狭い地区の中でも、ビクトリアハーバーの両岸にある九龍の尖沙咀と香港島の中環は、経済と文化の中心地として最も栄えている場所です。
大きな輪のように香港を取り囲んでいる新界は、香港全体の大部分の面積を占めており、多くの離島を含め、緑あふれる公園が点在しています。有名なランタオ島のほか、ラマ島、西貢、長洲島などの風光明媚なスポットも新界に属しています。
香港のおすすめ観光スポット
香港島と九龍半島の間にあるビクトリアハーバーは、アジアで第1位、世界では第3位の港です。夜になると、2つの島の間に立ち並ぶ高層ビルに明かりがともり、光輝く絶景が広がることから、ビクトリアハーバーは日本の函館、イタリアのナポリと並んで「世界三大夜景」の一つとされています。
東洋のハリウッドと呼ばれるほど映画産業が発達している香港に来たなら、アベニュー・オブ・スターズは必見です。ここは、香港の映画発展の歴史を記念して作られた場所で、ビクトリアハーバーの海沿いに景色の美しい遊歩道が続いています。アベニュー・オブ・スターズには、多くの映画スターの手形が敷き詰められているほか、有名なブルース・リーの銅像もあり、お気に入りのスターの手形を探したり、ブルース・リーと一緒にカンフーポーズを決めて記念写真を撮影したりすることができます。
香港ディズニーランドは、アメリカのカリフォルニアディズニーランドをはじめ、多くのディズニーランドの特徴を取り入れた一大テーマパークです。多くのディズニーキャラクターを一度に見たいなら、フライト・オブ・ファンタジー・パレードがおすすめ。記憶に残るファンタジックな夜を体験したいなら、ディズニー・イン・ザ・スターズの花火は必見です。
ディズニーランド以外にも、香港には山と海に囲まれた東南アジア最大の水族館兼テーマパークであるオーシャンパークがあります。世界最多の入場者を誇る大人気このテーマパークは、子どもから大人まで遊べるスポットです。
ガイドのおすすめ
香港ドラマファンの方におすすめなのが、多くのドラマのロケ地として使われ、「天下一の湾」と称されるレパルスベイです。どこまでも続くビーチの柔らかな砂の上を歩きながら、ドラマの登場人物のようにロマンチックな海風をぜひ楽しんでみてください。
車で薄扶林道にある香港大学に向かうと、キャンパスのあちこちに古い西洋風の建物が見えます。あのアイリーン・チャンも、1939年にここの本館校舎の文学部で講義を受けていました。キャンパス内には、映画のロケ地に使われた場所がたくさんあります。
香港島の騒がしい市街地から船でわずか30分の場所にあるラマ島は、新鮮な空気と美しい海岸線が特徴の島で、都会での忙しい生活を忘れて、のんびりとリラックスすることができます。
各種ニーズに対応した宿泊施設
欲しい物が何でも手に入る香港では、ニーズに合わせてさまざまなホテルを選ぶことができます。ショッピングやグルメを楽しみたい方は、アクセスが便利な地下鉄の駅に近いホテルに泊まると良いでしょう。九龍の彌敦道(ネイザンロード)沿いにある旺角、油麻地、尖沙咀や香港島の銅鑼湾なら、さまざまな交通機関が利用できるだけでなく、ショッピングができる場所も多数あります。
香港を初めて旅行する方には、尖沙咀が特におすすめです。香港の中でも最も活気あふれる地区の一つである尖沙咀は、ビクトリアハーバーの夜景が楽しめるだけでなく、ショッピング好きの方のあらゆるニーズにも応えてくれます。香港スペース・ ミュージアム、香港芸術館、旧九龍駅時計台、九龍公園などの人気の観光スポットもこの地区にあります。
銅鑼湾は、尖沙咀とは異なり、ショッピングはもちろんのこと、美味しい食べ物が集まるナイトライフの中心地にもなっており、街中の名物グルメを食べ歩いたり、現地ならではの多彩なナイトライフを楽しんだりすることができます。
一方、旺角はバスや地下鉄、夜行バスが通り、アクセスが非常に便利です。周辺にある花園街(スニーカー街)、通菜街(女人街)、電脳街(電気街)などでは面白い商品が売っているほか、地元のストリートフードを味わうこともできます。
買い物天国でショッピングを満喫
「買い物天国」と呼ばれている香港は、価格、品揃え、サービスともに世界トップクラスです。主なショッピングエリアには、尖沙咀、旺角、佐敦道(ジョーダンロード)、油麻地を中心とする「九龍」と、中環、銅鑼湾、北角、金鐘を中心とする「香港島」があります。
九龍半島の南端にある尖沙咀には、各国の高級品や流行のファッション、さまざまな化粧品が揃っています。シルバーコード、サンプラザ、ミラマー・ショッピング・センター、ハーバーシティなどの大型ショッピングセンターのほか、彌敦道(ネイザンロード)の両側の大通りや路地裏にも、思わず立ち寄りたくなるような個性あふれるお店がたくさんあります。
彌敦道(ネイザンロード)の北側にある旺角は、地元の人に人気のショッピングエリアで、銀行や商業ビル、洗練された小さな店舗が立ち並ぶなど、地区全体が活気にあふれ、混雑しています。特に彌敦道(ネイザンロード)の辺りには、「スニーカー街」、「雀仔街」、「花墟道(フラワーマーケット)」、「女人街」といった個性的な通りが多く、旺角ならではの雰囲気が味わえます。
高級なファッションやトレンドアイテムが何でも見つかる銅鑼湾は、トップブランドが集まるタイムズスクエアの高級百貨店レーン・クロフォードを有するなど、世界中のラグジュアリーブランドが旗艦店を出店する競争の激しい地区です。このほか、香港の特徴を前面に押し出したプライベートブランドや有名人が立ち上げたオリジナルブランドの店舗も多数見られます。
上環は、尖沙咀、旺角、銅鑼湾とは異なり、伝統的な雰囲気を残している香港の中でも異色のショッピングエリアで、骨董品や工芸品のお店の宝庫となっている荷李活道(ハリウッドロード)、厳選された珍しい骨董品がたくさん売られている摩羅上街(キャットストリート)のほか、長い歴史を有する「漢方薬通り」として知られる永楽街と高昇街があります。鹿茸、高麗人参、骨董品、家具を取り扱う店舗が所狭しと並ぶこの地には、どこか懐かしくて気分が落ち着く独特の空気が流れています。
食いしん坊におすすめの香港グルメ
香港は、世界的な「買い物天国」としてだけでなく、東洋と西洋のあらゆる料理が集まる地としても有名で、無国籍料理、庶民価格のカフェレストラン、ミシュランにも掲載された最高級レストラン、地元のストリートフードなど、特徴的な香港料理のほかにも、世界各国の料理が楽しめます。
香港のグルメを一度に味わいたいなら、銅鑼湾と旺角がおすすめです。この2つの地区の周辺には、香港の現地の味を提供する有名店、カフェレストラン、涼茶の店舗、お粥・麺類専門店、ロースト料理専門店、スウィーツ店のほかに、さまざまな洋食レストランもあります。また、銅鑼湾沿いの登龍街、渣甸街、勿地臣街の一帯や油麻街の廟街(テンプルストリート)では、安くて美味しい本場のストリートフードが食べられます。
ミシュランガイド掲載店のシェフの味を堪能するなら、インターコンチネンタル香港がおすすめです。インターコンチネンタル香港は、香港で唯一3つのミシュランガイド掲載店を有するホテルで、1つ星獲得のTHE STEAK HOUSE winebar + grill、同じく1つ星獲得の中華料理レストラン欣図軒、そして何度も2つ星を獲得しているSpoon by Alain Ducasseがあります。
このほか、尖沙咀の広東道、諾士佛台(ナッツフォード・テラス)、山林道の一帯も、世界各国のグルメが一堂に集まる地として多くのレストランがあり、食いしん坊の方には見逃せない地区です。もちろん、西貢、ラマ島、長洲島で現地の新鮮なシーフードを味わい、香港の離島特有の漁港文化を感じるのもおすすめです。
多様な文化を体験
昔から「東洋のハリウッド」と呼ばれている香港の香港国際映画祭は、アジアで最も歴史が長い映画祭の一つとして、1977年から開催されている香港映画界最大のイベントです。「映画祭の中の映画祭」と称されるこのイベントでは、毎年50か国・330本以上の作品が上映され、60万人以上の観客が訪れます。
優秀な香港映画の製作と発展を推進する目的で1982年に創設された香港電影金像奨(香港のアカデミー賞)は、香港と中華圏における最も重要な映画賞の一つで、毎年4月に香港文化センターの大劇場で行われる授賞式は、香港映画界最大のイベントとなっています。
香港ブックフェアは、アジア最大のブックフェアの一つとして、1990年から年1回7月に香港コンベンション&エキシビションセンターで開催されています。その規模、内容、影響力は年々拡大を続けており、アジアの読書好き、本好きの人や文化界、出版界のための祭典としてだけでなく、香港の一大イベントとしてその名前が広く知られています。
眠らない都市香港のナイトライフ
夜からが本番と言われる香港は、暗くなると多彩な表情を見せ始め、色鮮やかなネオンの光の下、「ダイナミックな都市」としての活気と輝きが増し、映画、バー、書店、競馬、夜景など、さまざまな娯楽であふれかえります。
香港にはさまざまなバーが点在していますが、その種類は2つに分けられ、静かな雰囲気の「清吧」とにぎやかさが売りの「劈場」があります。清吧の集まるエリアとして最も有名なのは、蘭桂坊(ランカイフォン)と諾士佛台(ナッツフォード・テラス)です。一方、劈場は尖東、山林道、旺角、太子に集中しています。これらの地区の中でも最も人気が高い蘭桂坊(ランカイフォン)は、中環にあるL字型の細い坂道で、その名前には蘭桂騰芳(子孫繁栄)の意味が込められているそうです。このほか、大きなホテルにも国内外にその名を知られるバーがあり、特にビクトリアハーバーの夜景を望む絶好のロケーションにあるインターコンチネンタル香港のロビー ラウンジは、多くの人の心を惹きつけてやみません。
夜が深くなるにつれて美しさを増す香港。さまざまなバーに行く以外にも、香港コロシアムでコンサートを楽しんだり、毎年の香港国際映画祭に合わせ、夜の有名なロケ地を巡って普段感じられない驚きや喜びを味わったり、街中の隠れ家的な個人経営の本屋で静かに本を読んだりすることも、香港だからこそできる特別な体験であるといえます。